四年前の恋

01

「ん……」

「大丈夫か?」

えっと……???
何があったんだっけ……。

「うん……」

「よかった……。なんかオレ、思い出してくれないことにカッとなって……」

あ……そうだ…………。
私……、そうか、思い出しちゃったんだ。

封印してた過去を……。

「別に・・いいよ。そんなマジになって反省しなくても。アンタ悪魔なんだし。」

「!!!!!」

わざとそっけない態度をとる。
だって、あんな過去思い出した後、親しげに話すなんて無理!!
その態度に悪魔はちょっと悲しそうな表情を浮かべる。

「オレは……悪魔だけど……、天使ちゃん言ってくれたじゃん。」

なんか言ったけ……

「天使の心、思い出してきてるんだ。オレは。だから……その…………。」

「罪悪感でもわいたって?」

「……」

「意味わかんない。アンタのこと、ほんっっっとわかんない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

そういうだけ言って、私はプイと部屋を出た。
そしてそのまま、外に出た。
痛いほど悪魔の視線を感じながら。

ううん、”リア”のその想いを心に抱えながら。

そして、過去を引きずったままの私に追われながら。


01エンド
2009/5/6 : 加筆修正