同居生活

02

「で、なんでいっしょに帰ってるわけ??」

「だっていっしょにすごすって言っただろ???」

恋人同士でもないのに、私の隣には、悪魔。
こんな最悪なパターン、見たことないよ。

「オレ、はっきり言って、天使ちゃんだーい好き♥♥」

!!!!!

甘えた声に、少し反応してしまった。

「うっさい!語尾にハートをつけないでって言ってるでしょ?!」
「えーー。ひどいーーー。」
「だまれ、キモイ。」

ほんっと、運の悪い……。

家につく。
やっとゆっくりできる!……って、そうでもないか。
だって、こんな極悪悪魔といっしょなんだもんね。


「あのさー、本当にここにいるワケ?すっごく迷惑なんだけど。」

怒りのこもった声で私はいう。

「オレ、泊まるトコねえんだよ。」
「はぁ……。仕方ないけど、本当ストレスたまるから、家の中でうざいこと言わないでよね。」

ピシっといって、私は自分の部屋にいった。


悪魔なんだから、自分で空間つくって家くらい作れるだろうに。
なんだって私の家に泊まんのよ。
あー、ほんっとムカつく。

家は以外と広くて、一人で住むには十分にスペースがあった。
でも、悪魔が潜入してきたせいで、なんだか少し、小さくなった気がした。

そして……。

今まで一人だったから……
少しだけ……
ほんの少しだけ……
寂しいという気持ちの糸がほどけた。


02エンド
2009/5/6 : 加筆修正