運命はいつだって、そこにあった
「で、なんでいっしょに帰ってるわけ??」
「だっていっしょにすごすって言っただろ???」
恋人同士でもないのに、私の隣には、悪魔。
こんな最悪なパターン、見たことないよ。
「オレ、はっきり言って、天使ちゃんだーい好き♥♥」
!!!!!
甘えた声に、少し反応してしまった。
「うっさい!語尾にハートをつけないでって言ってるでしょ?!」
「えーー。ひどいーーー。」
「だまれ、キモイ。」
ほんっと、運の悪い……。
家につく。
やっとゆっくりできる!……って、そうでもないか。
だって、こんな極悪悪魔といっしょなんだもんね。
「あのさー、本当にここにいるワケ?すっごく迷惑なんだけど。」
怒りのこもった声で私はいう。
「オレ、泊まるトコねえんだよ。」
「はぁ……。仕方ないけど、本当ストレスたまるから、家の中でうざいこと言わないでよね。」
ピシっといって、私は自分の部屋にいった。
悪魔なんだから、自分で空間つくって家くらい作れるだろうに。
なんだって私の家に泊まんのよ。
あー、ほんっとムカつく。
家は以外と広くて、一人で住むには十分にスペースがあった。
でも、悪魔が潜入してきたせいで、なんだか少し、小さくなった気がした。
そして……。
今まで一人だったから……
少しだけ……
ほんの少しだけ……
寂しいという気持ちの糸がほどけた。
02エンド
2009/5/6 : 加筆修正