いつまでも平凡な日々が続くと思っていた。キミがあたしを裏切るまでは。
あぁ……
私は仲間はずれだ………
みんなが笑っている中……
私はは一体、何を見ているんだろう……
何を笑えばいい……
みんなは目を合わそうともしない………
あぁ……
私は………
裏切られたんだ……………
*
”悪夢”は突然やってくる
”悪夢”はいつやってくる?
”悪夢”は以外とそばにいるのかもしれない・・・・
”ワカラナイ”と隣り合わせの鏡の中で
叫び壊れそうなくらいに泣きわめく
それに気付く者は死にいたり、”悪夢”の扉を開けてしまう
音はなく静かに忍び寄る、”悪夢”
それはいつしか、”心”にまで到達した
”ユメ”は”悪魔の夢”に”迷い込んだ”
”私”はもう、戻れない
*
「ユメちゃん。ユメちゃん。」
「なぁに!?」
「髪の毛乱れてる。」
「え?あ、ほんとだ。でも、これくらいどうでもいいよ。」
「ダメッ!!!どうでもよくないの!」
「え〜????」
「私がやったげるから、ここ、すわって!」
「はぁ〜い。」
いつもと同じ。
会話はいつも軽く楽しく、毎日当たり前に過ごしている。
二人はいつもいっしょで、どんなことでも共感できる良い仲”だった”。
”ユメ”と”ライ”はいつも笑って”いた”。
”ユメ”は、面倒見の良い”ライ”が指すベンチに腰をかけ、いつもみたいに”世話”をしてもらっていた。
こんな関係。そんなこと。 いつか”崩れる”なんて、”ユメ”は、考えもしなかった。
この先の”悪夢”だって、知るわけなかった。
近いうちに、”終わり”と”始まり”がやってくるなど、勿論知らなかった。
*
「ライちゃん!」
それは突然だった。
「ライちゃん!」
呼んでも目を合わせてくれない。
「ライちゃん!!」
こんなこと、一度もなかった。
「ライちゃん??」
不安になる。
「ライ・・ちゃん・・・・????」
聞こえてないワケがない。
これだけ呼んだのだから。
でも、いくら呼んでも、”ライ”は振り向かない。
目を合わせようとしない。
ずっと隣の子と、ヒソヒソしている。
かと思ったら、いきなり”ライ”は振り向いた。
「ライちゃん・・・」
”ユメ”はちょっと安心感を持った。
よかった、と。
次の衝撃的な一言を聞くまでは。
「あのね!ライちゃー・・・」
「うざい!だまれ!気安く呼ばないでよ!!」
「え・・・」
こんなだったっけ? あれ? おかしいよ。
”ライ”は今までそんなこと、一度も言った事なかったのに。
急に? しかも・・。わたしを避けるようなことば・・・。
不安と怒りが込み上げて来る。
おさえなきゃ、おさえなきゃ。
ケンカなんて、絶対にヤダよ・・!!!
「見ないでよ!!気持ち悪い!」
―――――プツン―――――
”ユメ”の中で、何かが切れた。
「な・・んで・・」
すうっと息を吸い込んだ、その直後。
「ライのバカ!!なんで急にそんなこと言うの?!おかしいよ!!」
涙が出そうになるのをガマンして、いった。
”ライ”の発言を、冗談に受け取るなんて、できない。
アレは、本当のことばだ。
おかしいけど、心には、本当のことだと通じてしまった。
傷ついた。 一番の友達だと思っていたのに。ショックだった。
だからガマンできなかったのかな。
「急に?はっ。お前のほうがバカじゃん。ずっとこっちは嫌ってたのに。」
”ライ”は、お構いなしにバンバンいう。
「お前が”ヒミツだよ”って言っても、こっちはそんな約束守れるかっての。」
え・・。ってことは・・・。
今まで明かしてきたこと・・もしかして・・・
"ライ"は、私をバカにするような笑みをする。
「私、口軽いから、みんなに話しちゃってるんだよね〜。」
――――――!!!!!!!!!!!!!!!!――――――
「ヒドイよ!!!!ひどすぎる!!!わたし、ライになんかした?!嫌われるようなこと、した?!」
”ユメ”はただただ、”ライ”にすがりつくしかなかった。
”ライ”は冷たく、 「キャーッ!ストーカー?きもいーっ!」だってさ。
みんなつられて笑ってる。
でももうわたしは笑えない。
”ライ”は冷たく、”ユメ”は壊れ、 二人の関係は”崩れ”、今、”悪夢”が始まるー・・・・
最初の悪夢エンド
2009/5/6 : 加筆修正