クラベレバ

1

それだけじゃない。

昔にもあったよね?
こーゆーコト。

だけど、その時の**は謝ってくれた。
謝罪してくれた。

嬉しかった。
これでまた、元通りになれるのだと。



泣いている。
"アタシ"がナイテイル。



ああ、これは、一昔前の―……


たくさんの友達がいた。

その中で、きっとあたしは浮いていた。

みんなは笑ってる。
きっと本当に楽しくて。


あたしは?

…愛想笑いだ。

仕方ない。楽しくないもん。

…空気?

気にもかけないで。

…何、それ。その態度。

別にお偉い人でもなんでもない。

…ここに居る意味ないんじゃない?

邪魔だ、そう思ってるんでしょ。

…目すら合わない。

無視は何度されても慣れないって知ってる?



あーあ。
なんか泣きたいよ、とてつもなく泣きたい。

そしたら簡単に涙は出た。
ぽろぽろと、自分勝手に。


そういう時だけ気が付く。
なんで泣いてるのって、あんたのせいだよ!

…、なんて言えない。
面倒だから。

どうしてこうも、うまくいかないのだろう。



勝手に口が開いてた。


「×××××××?」


震える声で、一生懸命に。

その質問にあんたは答えなかったけど…


ちゃんと、謝ってくれた。



……今までのイラつきや悲しみが、嘘のように消えた。


嬉しかった。


また、信じようって思えた。

それからは、毎日が楽しかった。




愛想笑いでない、

確かにホンモノのあたしが




そこにはいた。


1エンド
2009/5/6 : 加筆修正